メタバース土地NFTの取引

#206 Bspeak! 2021年11月29日号

メタバースの土地

メタバースという言葉が一気に広まっているせいか、メタバース上の土地を表すNFTがたくさん買われていて、中には高価に売買されているものもあります。

例えば、NFTゲーム「Axie Infinity」の土地は、550ETH($2.4M)という記録的な価格で販売されました。珍しいと分類される「Genesis」という土地タイプの一部で、Axie Infinityのマップの中央に位置しています。

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さらに先週、カナダの投資会社Tokens.comは、Decentralandのバーチャル土地を$2.5Mドルという価格で購入しています。この土地は、Decentralandのファッション・ストリート地区が拠点となっていて、ファッションブランドの「メタバースでデジタル商品を展示したい」という需要に対応するために開発される予定です。

またアディダスもThe Sandbox上の土地を購入しています。VRと絡めて何かスポーツ関連のことを推し進めていくようです。ちなみにアディダスはCoinbaseとのパートナーシップを組み購入したようです。

メタバースが本格的に利用されるようになれば、NFTによる所有権が大切になってきます。それはただ家や部屋やアートを見せびらかすというためだけではありません。それよりも、「誰が部屋に入れるのか入れないのか、誰が家具を使えるようにするのか」などの権限を、持ち主本人が所有権によって変えることができるためです。このプログラマビリティは、NFTが表すデジタル所有権によって可能になります。

1.NFT Music Platform Royal Closes $55M Funding Round Led by A16z

音楽NFTのプラットフォームである Royal が、$55Mドルを調達しました。

a16zがリードとなり、Coinbase Ventures、Founders Fund、Paradigmなどのファンドや、The Chainsmokers、Nas、Logic、Kygoなども音楽界の有名人が投資しています。

Royalについては以前書いたのですが、音楽アーティストがNFTを発行し、自分の音楽の所有権をファンと共有できるプラットフォームを目指しています。

音楽はみんな大好きで、供給もあって需要もあって、必要とされてるのはモデルだけです。そんな中で、ストリーミング収益の一部をNFTホルダーに共有するというのは、破壊的なモデルです。

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Royal上で、アーティストは、ファンのためにロイヤリティをどれだけシェアするかを決めます。

実際 DJの3LAU は、最新曲「Worst Case」の50%のストリーミング所有権(=収益)をNFTにして、333個限定で配布しました

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何をロイヤリティとするかはアーティスト次第で、3LAUのようにストリーミングに限定する場合や、他の収益をロイヤリティとする場合も出てくると思いますが、Royalとしてはなるべくアーティストに柔軟性を与えたいそうです。

Royalはさらに、自分のウォレットがなくてもアーティストNFTを取引できるという取引所のような機能も計画しています。

2.Talis Raises $2.3M to Build NFT Marketplace and More on Terra Blockchain

Terra上のNFTマーケットプレイスTalisが$2.3Mドルを調達しました。

トークンによる調達で、ParaFi CapitalとArrington Capitalが主導し、Benson Oak Ventures、GCW Capital、Blocbitsが出資しています。

Talisは現状まだMVPなので、最小限の機能しかありませんが、今後NFTローンや、NFT担保などの機能がつく予定になっています。

NFTローン

アーティストが、投資家に対して、自分の作ったNFTを一定期間貸し出すことができるようになります。条件は、スマートコントラクトを介して決定きめた利益配分モデルとなります(例:アーティストに30%、投資家に70%)。誰かがNFTを購入するたびに、合意した条件に基づいて売上が分配されます。

NFT担保

集めたNFTを売りたくないが、一時的に資金が必要なときのために、ユーザーが自分のNFTを担保にして暗号通貨で借り入れることができる機能を開発しています。期間中にローンを返済できない場合は、NFTはマーケットプレイスに出品され、資産を清算してローンプールに返済します。

これらの機能とともに、2022年の2Qには正式版をリリースしてDAOに移行するそうです。

3.Algorand Project Raises $3.6M to Make Cross-Chain DeFi Friendly for Big Investors

Algorandを利用するC3プロトコルは、Arrington CapitalとJump Capitalがリードの資金調達ラウンドで$3.6Mドルを調達しました。

他にも、Golden Tree Asset Management、Cumberland、ParaFi Capital、Mechanism Capital、Borderless Capital、Node Capital、DCGからも支援を受けています。

C3は、AlgorandでデファクトになっているMy Algo WalletやAlgoExplorerを開発したRand Labsチームによって設立されています。

異なるブロックチェーン間で担保やマージンを利用するための新しいレイヤーを開発していて、まずはAlgorandとEthereumで担保管理できるようにし、その後Solanaを追加していきます。

DeFiクロスマージン

DeFiの担保やマージンは、ブロックチェーンで別れていますし、各ブロックチェーン内でもプロトコルによって分かれています。分離されているためマージンを使いまわすことができません。そこでC3はクロスマージンを可能にするレイヤーをつくります。

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もし機能すれば、例えば、スポット市場でレバをかけて、その担保をつかって同時にパーペチュアルでヘッジして、funding rateを得るということを、取引所に頼らずDEXのみでできるようになります。

4.Blockchain gaming guild Avocado raises $18 million

ゲームギルドの Avocado Guild(アボカドギルド) が、$18Mドルを調達しました。

Animoca BrandsとQCP Soteria Nodeが共同でリードし、Solana Ventures、Three Arrows Capital、Polygon Studiosなどが参加しました。

エクイティラウンドであったそうですが、投資家はAVGトークンも手に入れることになっています。このAVGトークンとは、まだローンチされていないAvocado Guildのトークンです。

ゲームギルドとは

上でAvocado Guildはゲームギルドと書きましたが、ゲームギルドとは、ゲーム内アイテムを購入し、Play to Earn をしているゲームプレイヤーに貸し出して、プレイヤーが獲得した報酬の分配を受ける組織です。

例えば Axie Infinity というゲームでは、プレイヤーはゲームをするために、ゲーム内の生き物である「アクシー」を3つ購入する必要があります。そこで Avocado Guild や YGG のようなギルドが貸し出すことで、プレイヤーは最初に購入する必要がなくゲームに参加することができます。

Avocado Guildは現在、「Axie Infinity」「Cyball」「Revv Racing」など7つのゲームをサポートしています。

5.NFT Authenticator ORIGYN Raises $20M at $300M Valuation

ORIGYN Foundationは、Polychain capital、パリス・ヒルトンなどから、$20Mドルの資金を調達しました。

その他にも、GD10 Ventures、Vectr Ventures、Jaeson Ma、Div Turakhia、Carter Reum、Coinkoなどの投資家がいます。

ORIGYNは、NFTをデジタル証明書として使用し、高級品のための認証システムを作っています。そして2022年前半の終わりまでに、OGYトークンのローンチする予定になっています。

このOGYトークンは、ORIGYNの4つのカテゴリ(アート、コレクターアイテム、デジタルメディア、ラグジュアリー)のサービスを利用するために必要なトークンとして機能するらしく、認証証明書の作成などができるようになります。

トークンの詳細はまだ分かっていませんが、「サービスの利用のためにトークンが必要」というモデルにすると、あまりうまくいかないので、消費ではなく滞留させることでネットワークに貢献する(できる)ような設計にしたほうがいいと思います。

6.Crypto data firm DappRadar set to launch its own token

分散型アプリケーション(Dapps)のためのポータルDappRadarは、独自トークン$RADARをローンチすることを発表しました。

トークンの詳細はまだ明らかになっていませんが、トークンホルダーは、インサイトや業界レポートへの早期アクセスをうけれたり、貢献とキュレーションをすることで報酬の獲得できるようになるそうです。

このDappRadarは、取引活動、トークン量、アクティブユーザーなどのdappsのデータを提供しているポータルです。現在、EthereumやSolanaなど25以上のブロックチェーンで8000以上のDappsがリストされています。

また保有銘柄のパフォーマンスを追跡できるポートフォリオ管理ツールも提供しています。

ちなみにDappRadarは最近シリーズAで$5Mドルの資金を調達していて、Prosus Ventures、Blockchain.com Ventures、Naspers Venturesなどが投資しています。

7.Oasis Foundation Launches Emerald, an EVM-Compatible Smart Contract Environment

Oasis Foundationは、プライバシー保護を目的としたチェーンの Oasis を開発していますが、EVMに対応したスマートコントラクト実行環境の「Emerald」を発表しました。

Oasisでは、異なるParaTime(仮想マシン実行環境)を複数同時に動かすことができます。ここに今回のEmerald(EVMと互換性のあるParaTime)をくわえることで、EthereumのツールやコードをコピーしてOasis上で利用することができます。これはNEAR上のAurora、Solana上のNeonと、同様の動きと言えます。

Emeraldは他の高速チェーンと同様に、Ethereumよりも99%低いガス料金、高い処理能力、即時ファイナリティなどをアピールしています。ちなみにあまり目立っていないOasisですが、多くの大手VCから投資をうけ、$160Mドルのエコシステム投資ファンドも最近発表しています。

8.Coinbase Acquires Crypto Wallet Firm BRD for Undisclosed Amount

Coinbaseが、BRDウォレットを買収しました。取引条件は明らかにしていません。

BRDはトークンもありますが、BRDトークンとウォレットのチームがどのように統合されるかについては、今後数ヶ月のうちに詳しい情報がでるそうです。

BRDウォレットのユーザは、引き続き使うことができますが、最終的にはCoinbase Walletへの移行の選択肢が用意されていて、ここに特典を含めるそうです。

ちなみにBRDトークンの価格は、買収の発表を受けて、$0.16ドルから$0.96ドルへと約500%高騰しました。

9.Blockade Games Raises $5M Round at $23M Valuation From Animoca Brands, Others

ブロックチェーンゲーム企業のBlockade Gamesは、$5Mを調達しました。Animoca Brandsがリードとなり、TheBlockの創業者Mike Dudas、CoinSharesのMeltem Demirors、JPMorganのChristine Moyなどから投資を受けています。

この企業は Coin Artist によって設立され、Neon District などのゲームを開発しています。

10.Crypto Giants Back $3.2M Round for Data Provider Staking Rewards

ステーキングのデータプロバイダーであるStaking Rewardsは、Galaxy Digital、Digital Currency Group、CoinShares、1kx Capital、Sygnum Bank、などから約 $3.2Mを調達しました。今回の資金を使って、ステーキングインデックスなど新しいサービスを開発する予定です。

ちなみに現状Staking Rewardsは、個人投資家や機関投資家向けに、以下を提供しています。

  • ステーキングの市場データ(何%ステークされているかなど)
  • リターンの計算ツール
  • 調査分析の記事

Staking Rewardsによると、同社APIはCoinbaseやBitcoin Suisseでも使用されているそうです。


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